平成28年度に厚生労働省によって実施された「国民生活基礎調査」の結果、子育て世帯のうち、一人親である世帯の割合は7.3%。
さらにそのうち、シングルマザー世帯の1.2%に対し、シングルファザー世帯の割合は0.2%とごく少数です。
世間的にとても珍しいこともあってか、残念ながら周囲からの理解やサポート体制は母子家庭ほど整っておらず、仕事と慣れない家事、子育てを両立させる苦労は絶えません。
そのため、肉体的にも精神的にも限界を感じているシングルファザーは、実は世間にとても多く存在しているはずです。
特に女の子の父親の場合、娘が思春期に入った時の心や体の成長の相談は父親にし難いため、一人で抱え込んでしまって、精神状態が不安定になることも少なくありません。
また、幼少期の子を持つ父親は、夜中に寂しさから「ママ~!」と泣かれることもあって、心が痛む夜もあるでしょう。
そんな時考えるのが、新しいパートナーの存在。
自分を愛してくれる妻であり、そして我が子の母親になってくれる人がいたら、どんなに安心できるだろうか…。
しかし、現実問題シングルファザーの再婚は決して簡単ではありません。
そもそも子連れ再婚を受け入れてくれる女性は少ないですし、多忙な日々の中、その少数派に出会うために自由に動き回ることすらできません。
では、一体どうすれば良いのでしょうか?諦めるしかないの?
いいえ、方法はあります!
難しい婚活だからこそ、シングルファザーに相応しい場所で、将来性の見える相手と効率良く出会えば良いのです。
そこで今回は、シングルファザーが再婚するためは、どのような行動をとれば良いのかについてお話します。
目次
シングルファザーの再婚率
先ほど同じ厚生労働省が発表した、平成28年度「全国ひとり親世帯等調査」の結果によると、母子世帯数123.2万世帯に対し、父子世帯数は18.7万世帯となっています。
シングルファザーはシングルマザーの6分の1以下しかいないのです。
そしてひとり親家庭の再婚率について、はっきりとした数字が分かる資料はありませんでしたが、近年身近に感じられるようになってきたシングルマザーの再婚率ですら、母子家庭全体の2割弱と考えられています。
シングルファザーは元々の絶対数が少ない上、本来、父親よりも身近である存在の母親に他人がなることの難しさから再婚率はさらに低く、例はとても少ないと考えられます。
その中で再婚を決意し、実際に再婚に至るには、それなりの努力が必要だということを理解した上で次の章へ進みましょう。
再婚相手を見つけるために
以上のように、同じ子連れという立場のシングルマザーと比較しても、再婚率がとても低いシングルファザー。
でも、世の中には好きになった人の境遇は気にならないと思う女性や、持病や不妊などの理由から自分で子供は望めないけれど、母親になりたいという思いで、敢えてシングルファザーとの出会いを求めている女性もいるのです。
そんなシングルファザーを受け入れてくれる再婚相手と出会うためには、どうしたらよいのか?をこれからご紹介していきます。
婚活サイトや婚活パーティーに参加
シングルファザーの恋愛は、はっきり言って簡単ではありません。
当然ながら、子供がいなかった時の恋愛のように彼女の気持ちを優先させたり、会いたい時に会えるような関係にはなれないからです。
子供の大きさにもよりますが、小さい内なら2人でデートをするにも誰かに預けなければならず、必ず第三者の協力が必要となってきます。
それに再婚を考えたお付き合いなので、当然子供と対面する機会を作らなくてはならないため、その時期のタイミングや対面方法などを慎重に考えなければなりませんよね。
「交際相手が好きだから!愛しているから!」という、2人の感情だけで進められる程、簡単な恋愛ではないのです。
そのため、シングルファザーが普通の婚活を行なっても、まずパートナーは見つかりません。
『再婚者でもOK、そして子供がいても大丈夫』という条件を出している女性の集まる婚活パーティーや、婚活サイトを探して利用するのが最も効率的で近道な、良い出会い方です。
【再婚者対象の婚活パーティー】
再婚者、そしてシングルマザー・シングルファザー対象の婚活パーティーは、全国各地で多数開催されています。
中には保育士が駐在する臨時託児所を設けていたり、パーティーへの子供の参加を許可していて、最初から子供と一緒に出会える所もあります。
但し、このような企画のパーティーに参加するのは男女とも再婚者ばかりで、初婚女性の参加はとても少ないです。
ですから、相手に離婚歴があったり、シングルマザーでも再婚者の対象として考えられるシングルファザーは、積極的に参加すると良いでしょう。
【再婚者の集まる婚活サイトやアプリ】
現代の婚活方法としてよく利用されるのが、婚活サイトやアプリです。
一見、会員数が多い婚活サイトなら分母が大きい分、シングルファザーでもOKな女性が多くいそうな期待を抱いてしまいます。
ですが、一般の婚活サイトやアプリは、やはり初婚で子供のいない人がメインで利用しているため、例えシングルファザーという境遇を気にしない女性がいたとしても、初婚男性と結ばれる確率の方がはるかに高くなっています。
シングルファザーが相手を見付けるのは至難の業でしょう。
ですから、シングルファザーは会員数が少なくても、再婚者の集まる婚活サイトやアプリを利用する方が、はるかに効率が良いです。
例えば、2016年にリリースされた婚活マッチングアプリ「marrish(マリッシュ)」は、マッチングアプリ史上初となる「再婚支援」に力を入れたアプリです。
バツイチ・シンママ・シンパパを優遇してくれるサービスがあって、アプリ内で使用できるポイントの増量やプロフィールを上位表示してくれるので、シングルファザーがとても出会いやすい内容になっています。
マッチングアプリなら、スケジュールを調整して参加する婚活パーティーとは違い、いつでもどこでも好きな時に利用できるので、多忙なシングルファザーでも無理なく婚活が行えるのもメリットですね。
それに、再婚者歓迎となっているものの、マリッシュは未婚者なら誰でも利用可能なマッチングアプリですので、初婚女性ユーザーも当然います。
子供のいない女性や、初婚女性と出会いたいシングルファザーはこちらを利用すると良いでしょう。
女性が迷っている場合は再婚しない選択肢も
努力の結果、理解ある女性と見事交際までたどり着けたとしても、必ずしもその人と再婚することが最良ではないこともあります。
例えば、彼女が結婚を迷っている場合。
男性側からしたら、離婚歴や子供がいることも承知の上で交際してくれたのだからと、結婚を急ぎたくなるかもしれません。
しかし、他人が子供の母親になるということは、男性が思う以上に繊細で難しい問題です。
いくら彼女が結婚を前向きに考えていたとしても、子供が大好きだったとしても、「連れ子との相性」がどうしても合わないことがあります。
そして相性とは、理屈ではなく感情や感覚の問題になるので、どんなに女性が努力しても良くなるものではないのです。
上辺だけなら可愛がることができたとしても、母親になるということは子供の良い面も悪い面も全てひっくるめて、愛情を持って接しなければなりません。
しかもほとんどの場合、母親は父親よりも子供と一緒にいる時間が長くなります。
それには相当の覚悟が必要なのです。
このような原因から、女性が子供の母親になる覚悟が持てずに結婚を迷ってしまった場合、結婚を無理強いすることは、女性にとっても子供にとっても残酷です。
シングルファザーの恋愛には、再婚しない選択肢も大いにあるということを、心に留めておいてくださいね。
再婚するためには子供の意見を最重要視
そして、シングルファザーの再婚において、何よりも重要視しなければならないのが子供の意見です。
父親しかいない環境で育った子供の多くが、毎日「寂しさ」や「我慢」と戦っています。
中には、離婚や死別などで母親と強制的に別れなければならなかった状況を経験し、心に大きなダメージも負っていることでしょう。
子供が小さく、まだ自我が薄い時期なら、環境の変化にも適応しやすいかもしれません。
しかし小学校高学年~高校生くらいの多感な時期に、突然新しい母親となる人が現われたら、とても複雑な思いになること間違いありません。
もし父親の再婚が子供にとって新たな不安要素や心の傷になるのであれば、それを取り除いてあげられない限りは再婚してはいけません。
そのため、シングルファザーは再婚を考えていることを、事前にそれとなく話すことから始め、子供の意見に耳を傾けてください。
かと言って、必ずしも父親の前で本音を話すとは限りません。
父親の幸せを願い、自分の本心を押し殺して賛成してくれることだってあります。
言葉だけでなく、表情や態度からも気持ちを汲み取ってあげましょう。
みんなが幸せに過ごせるよう、必ず家族全員で相談する
彼女も子供も承諾してくれたら、いよいよ再婚に向けて本格的に動き出します。
・両親への挨拶
・入籍のタイミング
・結婚式の有無
・新居をどうするか(子どもの転園・転校など)
・生活においてのルール
など、やるべきこと、決めるべきことは沢山ありますね。
シングルファザーの再婚は、夫婦2人でする結婚ではなく、子供も合わせた家族全員の結婚です。
大事な話し合いの場には全員の意見を聞きながら、一緒に決めていきましょう。
そうすることで、子供も疎外感を感じずに2人の輪の中にちゃんと入れていることに安心感を覚えます。
何事も家族みんなで相談し、解決していく・・・。
家族みんなが幸せに過ごせるための秘訣ですよ。
まとめ
シングルファザーの再婚は決して簡単なことではありません。
パートナーを探す出会いから、恋愛、そしていざ再婚に向けて動き出すまでに、沢山の壁や困難が立ちはだかりますし、思い通りにいかないことも多いでしょう。
ですが、シングルファザーもその子供も、そして新しくパートナーになる女性も、みんなが幸せになれる結婚はありますし、実際に幸せに暮らしている家族も沢山いらっしゃいます。
ですので、決して諦めず、婚活パーティーや婚活サイト・アプリなどを通じて、シングルファザーを受け入れてくれる女性と巡り合えるように、まずは『行動』という努力から始めてみてくださいね。